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染料と顔料

1.染料と顔料について

基本的に染料は透明性を有した色材であり、顔料は隠蔽性を有した色材となっております。

この違いは媒体中で各々がどういった状態で存在しているかがポイントとなっております。

簡単に言うならば染料は溶解状態で、顔料は分散状態で媒体中に存在しております。

透過と反射で色相を感じさせる染料、主に反射で色相を感じさせる顔料というイメージです。(Fig.1&2参照)

顔料は濃度を大きくすると見た目の色が濃くなっていきますが、明るさにそれほど大きな変化は起こりません。

逆に染料は濃度を高めると色が濃くなるだけでなく、暗色になっていく特徴があり、見た目で黒くなっていくように見えます。

上記の事から染料を使用した調色の際には最適濃度が重要となります。

染料の発色は非常に良いので、取り扱われる染料単体での発色性を把握し、調色される事をお勧め致します。

染料と顔料の発色性の違いについては一概に全てあてはまる訳ではございませんが、経験則から顔料の数分の1から数十分の1が染料の最適濃度だとみております。

染料は単分子での発色が強い分、単分子が担っている色相の面積も広いという事になります。

それ故に失色した際の色抜けが目立つ材料でもありますので、調色の際は同じレベルの耐物性を持った色同士での調色であったり、必要物性と色相(染料添加量)のバランスに気を配って頂きながらご使用頂ければと存じます。

染料と顔料の見え方

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